板倉大地 渡辺純子
福岡県と大分県を結ぶJR日田彦山(ひたひこさん)線が、6年前の九州北部豪雨で被災した区間をバス高速輸送システム(BRT)に切り替え、28日に「ひこぼしライン」の愛称で新たなスタートを切る。国土交通省によると、被災した鉄道路線がBRTに転換するのは全国で3例目という。
BRTとは「Bus Rapid Transit」の略称。日田彦山線では、添田駅(福岡県添田町)から日田駅(大分県日田市)までの約40キロをバス区間とし、このうち約14キロはバス専用道にする。この区間は、2017年7月の豪雨で盛り土が流失したり橋脚が損傷したりするなど約60カ所で被災し、不通となっていた。
JR九州は、沿線自治体に復旧案として鉄道のほかにバスやBRTを示した。BRTの導入費用は鉄道の5分の1、バスの導入費用は鉄道の30分の1ほどで済み、維持費も抑えられると試算した。
福岡県東峰村など沿線の3市町村は当初、鉄道の復旧を求めていた。しかしJR九州は自治体側に年1・6億円の財政支援を要請。費用面で折り合わず、BRTへの転換で合意した。
全国では、東日本大震災の津波で被災したJR気仙沼線や大船渡線で、約10年前にBRTが導入された。気仙沼線は9割、大船渡線では4割をバス専用道にしている。
日田彦山線は、自治体などと…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル